インキ コーティング 五感 透明色

ほのかに香る不思議な印刷「香り印刷・香料印刷」

schedule2020.05.07

香り印刷・香料印刷(以下、香り印刷)とは、香料オイルを封じ込めたマイクロカプセルをインキに混ぜた「カプセル型香料インキ」や、香料その物や香水をインキに直接練りこんだ「ダイレクト混合型香料インキ」を使用します。
視覚だけでなく、嗅覚にも訴えることが出来るのが大きな特徴で、マイクロカプセルタイプ、ダイレクト混合タイプそれぞれに良さがあり、選択は様々です。

 

ダイレクト混合タイプは、印刷インキやOPニスの中に香料や香水を練りこんで作りますので、印刷会社でも乳化ノウハウと連肉設備があれば作る事ができます。ただ、インキや香料は化学製品ですので、専門的なインキ製造の知識や技術を持った会社に任せることをお勧めします。
ダイレクト混合タイプの特徴は、印刷作業の間にも香料インキ中の香料が揮発しますので、印刷工場に強い香りが充満します。


また、印刷後の乾燥被膜(硬化被膜)からも経時により香料が揮発しますので、印刷加工後数時間~数日間で香りが消失する事があります。
印刷後数時間でニーズを満たす印刷物や、ラミネート加工により香りの消失を防ぐことができる印刷物(使用時にラミネートを剥がす事が必要です)に向いています。

 

カプセル型の香料インキは、香料を封じ込めたマイクロカプセルをインキに混ぜたもので、印刷物の上にかけるオーバープリントタイプです。
従来は、あらかじめオフセット印刷された絵柄の上にシルクスクリーン印刷によりカプセル型の香料インキを塗布するというのが一般的でした。


これは、マイクロカプセルの粒径が5~10ミクロンという大きさだったため、シルクスクリーンでしか印刷できなかった為です。
技術革新により、マイクロカプセルの粒径を1ミクロン以下まで微細化することが可能になり、オフセット印刷・凸版印刷で使用できるカプセル型香料インキも開発製造されています。
カプセル型香料インキは、印刷された場所を擦ることによって印刷被膜のマイクロカプセルタイプを壊し、マイクロカプセルタイプ内の香料を放出させることで香りが漂います。

 

香りを効果的に出す為には、香り印刷部分を大きくし、香料インキを可能な限り厚盛にすることが有効です。香りのマイクロカプセルの耐久性は高く、割れないかぎり香りは相当の期間持続します。
保存状態が良いものは数年~数十年も保存されています。

 

用途

DM、名刺、しおり、チラシ、シール、カタログ、うちわ等

 

プルースト効果とは

香りと記憶の関わりについて。

特定の香りを嗅ぐことで、その香りに結び付いている記憶や感情が呼び起こされる現象のことを「プルースト効果」と呼びます。フランスの文豪、マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』という作品に登場する主人公が、紅茶にひたしたマドレーヌの香りをきっかけに幼少時を思い出す描写から名付けられました。
香りは使い方次第で、文字や映像よりも相手に効果的な印象を残すことが可能というわけです。

 

香り印刷ドットコム https://www.kaoriprint.com/

香りの印刷所 プルースト https://proust.jp/

#香り印刷
#香料印刷
#香料インキ
#プルースト

Copyright (c) 2020 特殊印刷情報ナビ